ダンステクニック

ターンアウトとアンディオールの違い!?について

初心者の皆さんへのターンアウトとアンディオールの違い!?についての話です。

ダンス、特にバレエ的な要素が強いダンスでは、頻繁に「ターンアウトする」、「アンディオールする」ことを求められます。

そこでなんですが、みなさんはこの「ターンアウトする」と「アンディオールする」とは同じことだと思ってますか?それとも違うことだと思ってますか?

同じような場面で使われることが多い両者なので、そこにハッキリとした区別があるようで無いような、「なんとなく開くようなことなのかなぁ」ぐらいの認識の人が多いように感じています。

最初の内は、まあなんとなくの認識でも体が理解して踊れていれば、それで何の問題もないのではと(私は)思っていますが、折角はじめたバレエやダンス、より深く理解するために、この両者をはっきりと区別したほうがいいのではないかと、ここでは「はっきり区別説」をしてみます。

「ターンアウトして!」「アンディオールできてない!」のダメ出しに、上手く反応できない人にとっては、こうした考え方も参考になるかと思い書いてみます。

 

もっとターンアウトして!
吹雪先生

あなたアンディオールがまったく出来てない!
吹雪先生

あいこさん
は、はい!!!!!

※突然現れました、バレエの先生(吹雪先生)と生徒のあいこさん。これからたまに登場します。

 

本題です!
で、まずどう違うと考えるか?

両者ともその多くを下肢の状態を指して、出来てる出来てないと表現されることが多いので、ここでも下肢を例にしてみます。

両者をこう考えるとわかりやすいかと思います。

ターンアウトとアンディオールの違い

共に外旋したり、回旋することを、「ターンアウトして!」「アンディオールして!」と言いますが。
ターンアウトとは、することで体の可能性や、可動域、見た目に影響する。
アンディオールとは、することで踊っている最中のバランスに影響する。
ターンアウト出来てないと、可動域が狭くなったり、手足が短く見える。
アンディオールが出来てないと、バランスを失ってしまう。

ダンスは日常の動作に比べ、可動範囲も大きく、安定性の低い動作の連続です。
そのダンスを気持ちよく踊り、美しく、格好よく踊るために、ターンアウトとアンディオールが活躍します。

 

ターンアウトするとは?

ターンアウトするとは、下肢を外側に開いた(外旋した)り、外回旋させたりすること。

もう少し説明を加えます。

ターンアウトすることで、足が上げやすくなったり、上体が反りやすくなったり、腕の可動域が増えたり、体が大きく見えるようになります。

例えば、正面を向いてどちらかの足をパッセにして立ってみます。そのパッセの足は、外側に開けば開くほど体の見える範囲は大きくなります。

と言って開きすぎて、それを足やお尻、腹筋などでチョー頑張っていないと、そのポジション自体をキープしていられないのでは、気持ちよく踊るだけでなく、あらゆるテクニックの妨げにしかなりません。そのターンアウトしたことで楽に立ったり動いたりしていられることが大切です。

やりすぎのターンアウトは、体のねじれ、歪み、安定性の低下、関節、筋肉の故障、柔軟性の低下、テクニック習得の邪魔をします。

あくまでも体の理になる範囲内でのターンアウトが望ましいのです。

あいこさん
そうかー、なんかぐらぐらバランスが取れないのは、開きすぎだったのかなぁ~

そうよ、いつも注意してる、肩が上がる、カマ足になるのも、それが原因よ!
吹雪先生

初心者の皆さんは、自分の可動範囲と相談しながら、どの程度のターンアウトが一番体に負担が無く、動かしやすいのかを見つけることが大切ですね。

 

アンディオールするとは?

アンディオールするとは、外旋、外回旋させることで、不安定なポーズや動作の安定性を高めてくれます。
また、アンディオールするとは、下肢の外旋、外回旋だけでなく、体中を開くことでバランスの均衡を保つ役割があります。

体の一部分だけをアンディオールするだけでは、それはアンディオールではなく、全身がすることでアンディオールになる。

もう少し説明を加えます。

アンディオールとは、バランスよく踊るために都合のいいテクニックというわけです。
プロのダンサーは、踊っている最中その殆どをバランスを崩さず踊り続けることができます。アンディオールが持続している状態です。
ただ時にその均衡は破れ、バランスを失うこともあります。アンディオールの崩壊です!ヒヤッとする瞬間です。
そんな時体はどうなっているのか?

外旋方向に向かっていた力は、反転内旋方向に。
外回旋方向に向かっていた力は、反転内回旋方向に。
外側に開いていた力は、反転内側方向に。
心は、「あ、やべっ!」
もちろんプロですから、すぐにアンディオールが復活し、バランスを取り戻すことでしょう。

闇雲に開く方向に力が向いていればいい訳ではないので、アンディオールは理解すればするほど、その力加減、方向加減が難しいのです。
アンディオールを持続させるためには、開くことより内側に向かせないことのほうが大切かもしれません。

あいこさん
そうか~ただ開いていればアンディオール出来ているんじゃんないんですね

そうね、開くことがバランスが取れることにならなければ、それをアンディオールと私は呼ばないわ!
吹雪先生

あいこさん
わかりました、吹雪先生にアンディオールを認めてもらえるように頑張ります!

じゃあ、一つ宿題をを出してあげるわ!
吹雪先生

あいこさん
はい、お願いします!

アンデダンのターンってあるじゃない。アンディオール外向きの回転の反対、アンデダン内向きの回転よね。
吹雪先生

あいこさん
はい!

じゃあ、その内向きアンデダンのターンの時、アンディオールすべき?しないべき?
吹雪先生

あいこさん
!?内向きに回るのに、外向きなアンディオール???

考えていらっしゃい!
吹雪先生

 

まとめ

ターンアウトは体の可能性を上げ、アンディオールはバランスを保つ。
ターンアウトとは、することで体の可能性や、稼動域、見た目に影響する。
アンディオールとは、することで踊っている最中のバランスに影響する。
ターンアウト出来てないと、稼動域が狭くなったり、手足が短く見える。
アンディオールが出来てないと、バランスを失ってしまう。

ターンアウトは体の可能性を上げますが、やりすぎのターンアウトは、体のねじれ、歪み、安定性の低下、関節、筋肉の故障、柔軟性の低下、テクニック習得の邪魔をします。

体の一部分だけをアンディオールするだけでは、それはアンディオールではなく、全身がすることでアンディオールになる。

闇雲に開く方向に力が向いていればいい訳ではないので、アンディオールは理解すればするほど、その力加減、方向加減が難しいのです。
アンディオールを持続させるためには、開くことより内側に向かせないことのほうが大切かもしれません。


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