筋肉がつる(夜中にふくらはぎがつる)

サッカーの実況で、延長戦に入る前の選手たちの一部が、グラウンドで辛そうにしながら、トレーナーに足の裏を伸ばしてもらっているところ、見たことありません?

あれモモ裏(ハムストリング)やふくらはぎがつって(筋痙攣)いるんですね。(多分だいたいはハムですね)

本当に辛いんですが、選手たちはまた間もなく走りまくらなければならないんですね。(がんばれー!)

 

筋肉がつる(筋痙攣)は体のいたる所で起こります。

筋肉があるところ、どこで筋痙攣が起きても不思議ではないということですね。

といって、だいたい筋痙攣が起きる場所は決まっていて、ふくらはぎ、もも裏、脛、背中、足指、稀に腕などにも起こります。

中でも就寝中、寝起き時のふくらはぎや脛の筋痙攣で困っている人は大変多くよくご相談を受けます。

正式名には有痛性筋痙攣といいますが、筋痙攣、こむら返り、筋クランプなどともいわれる、筋肉がつるとはどのようなことが体に起きていているのでしょうか?

筋肉がつる仕組みは?

筋肉は強く収縮しすぎたり、伸ばしすぎたり、急に収縮したり、急に伸ばしたり、その使い方で炎症(筋肉痛)を起こしたり、酷ければ肉離れ(筋断裂)などに至ってしまいます。
そうしたことが起きないように、筋肉がこれ以上収縮したら危険だよ、これ以上伸びたら危険だよ、と知らせ対策をしてくれるセンサーが私たちの体に備わっています。

そのセンサーを、それぞれ腱紡錘(ゴルジ腱器官)筋紡錘といいます。

腱紡錘(ゴルジ腱器官)は、筋肉と腱の移行部で収縮しすぎた筋肉を弛緩(ゆるめる)させる役割(ゴルジ腱反射)を担当し、筋紡錘は、筋肉の中で伸びすぎた筋肉を縮めるように促す役割(筋伸展反射)を担当しながら、互いにバランスを取りながら私たちの筋肉を日々見守ってくれています。

このセンサーが正常に機能している間はいいのですが、何らかが原因でセンサーが狂ってしまうと、収縮しすぎ、伸びすぎた筋肉を感知できなくなってしまうことがあります。

筋肉がつるとは、筋肉の収縮の異常を感知できなくなってしまった、腱紡錘(ゴルジ腱器官)に問題(機能低下)が起きている状態と言われています。

 

腱紡錘の問題はミネラル不足

腱紡錘の機能低下には様々な原因が考えられます。中でも一番の原因とされているのが、ミネラルバランスの乱れで、マグネシウムやカリウム、カルシウムの不足は筋紡錘の働きに大きく影響します。

ミネラル不足は神経伝達の妨げになる

マグネシウムやカリウム、カルシウムなどミネラル成分は、血中に溶けだすことで電解質として神経伝達のやり取りの手助けをしています。ミネラルが不足すると電解質異常が起き神経伝達が上手くいかなくなることが、腱紡錘の働きを低下させる原因になります。

筋肉の疲労によるミネラル不足

冒頭に触れたサッカーなど激しい運動による筋肉のオーバーワークが、体内のミネラルを大量に消費させミネラル不足に陥ります。また、こうした激しい運動でなくとも、日々の生活で起きる体の疲労=筋疲労は、そのまま補充が追い付かなければミネラルの不足が電解質異常を起こし腱紡錘の働きに影響します。

水分の不足によるミネラル不足

汗をかいたり、水分補給不足が、体内のミネラルバランスを乱し、神経伝達障害(電解質異常)を起こします。高齢者で睡眠中、目覚め時に足がつるなどは、この水分不足によることが多いと言われています。
睡眠中の発汗と、夜中何度もトイレに行きたくないと、水分を控えていたり、内服薬の影響での利尿作用などもあるかもしれません。

 

冷えや年齢によるセンサー異常?

冷えによるセンサー異常?

体が冷えることで持続して緊張した筋緊張による血行不良も、センサーである腱紡錘(ゴルジ腱器官)の働きが低下させると言われています。
ただ、血行不良を起こしている全員がつるという症状を起こしているわけではないので、その因果関係はまだはっきりとしたことが分かっていないようです。

年齢によるセンサー異常?

特に高齢者に多い就寝中や寝起きの筋痙攣。ふくらはぎや脛の筋肉で起きることが多く、実際に起きていることはセンサーである腱紡錘(ゴルジ腱器官)に問題が起きているわけですが、そのつる症状に長年も苦しめられることはなく、長くても数週間で突然治まったりします。
先ほど挙げたセンサーに異常を起こす、ミネラル不足が解消されたことが要因とは考えられず、何か他の要因で運動神経系に変化があったのではないかと思われます。

 

夜中に足がつる原因(一般論)

上で触れてきましたように、つる(筋痙攣)状態は、腱紡錘(ゴルジ腱器官)が何らかの原因で異常状態にあることは確かなようです。

そしてその腱紡錘の異常は、ミネラルの不足で起きる神経伝達が上手くいかなくなることが原因であるとされています。

また睡眠中は2杯ほどの汗をかくと言われていますし、トイレにも何度と行くこともあり、体が脱水状態であることも腱紡錘の働きに影響し筋痙攣(つる)が起きているのではないかと言われています。

 

夜中に足がつる原因(私論)

実際にはまだどうして筋肉がつるのか?わかっていないこともい多いのですが、激しい運動をした後や最中に起きる筋痙攣は、激しい運動が原因であることだけは間違いなく。腱紡錘や筋紡錘やそれに影響するミネラルのことを無視しても、激しい運動をしない、激しい運動に耐えれる体力をつける、ことで対応することが出来ると考えます。

ただ夜中に足がつるのは、一般的に言われているミネラルや水分では説明できない原因が他にもあると、何か他の原因が、腱紡錘の働きを邪魔しているように思えてなりません。
本当にミネラルや水分の不足が問題であるならば、補給するまで永遠に腱紡錘は狂いつづけ、つり続けてもおかしくないはずですが、そんなことにはならず程なく筋痙攣は落ち着きます。

不測の緊張に筋肉はつる

足の甲が伸びない(足首の硬い)患者さんに、うつ伏せ寝で寝てもらうと、程なく足裏や足指、脛、ふくらはぎなどが筋痙攣し始めます。

うつ伏せで寝ることで、日常あまりしない足の甲が伸ばされることで、足のどこかの筋肉に入ってしまった力が原因のようです。

足裏や足指、脛やふくらはぎの筋肉は、常に使っていて力を入れることには慣れているはずです。ただいつも体支えたり、歩いたりするときに筋肉に入る慣れた力の入れ方ではない、慣れない場面での不測の緊張に筋肉は痙攣しやすい特徴があるようです。

腱紡錘の働きはミネラルや水分に影響されることは証明されていることですが、それだけではないことで、腱紡錘の働きに影響を及ぼすことも考えられると思います。

夜中に足がつるのも不測な緊張が原因

施術をしていると、中には完全に寝てしまう人がいます。
よく観察していると、足や手をよく動かしています。
動かすだけでなく足にピーーンと力を入れたりしています。

無意識に入った筋肉の力も意識がある時であれば、いずれはその緊張に気が付き力を抜くことも出来ますが、睡眠中で入った無意識の足の緊張に、筋肉がつるまで気が付かないのは考えられると思います。

意識がある時に無意識で入った力に、つるまで気が付かなかったなんて聞いたことはありませんが、寝ている間なら可能性はかなりあると思います。

であれば、持続的な筋肉の緊張が、腱紡錘に何らかの影響があったのであろうと推測されますね。

でも、何んで、睡眠中にそんな力んでしまうのかはわかりませんよね。

やっぱり夢ですかね。。。。それも悪い。。。

 

筋肉がつった後、痛くなるのはなぜ?

これは正しく筋肉痛、筋肉に炎症が起きているわけですが、何十キロものダンベルを何度も持ち上げたわけではなく、何キロも走ったわけではないのに、つった後に訪れる筋肉の痛みは酷いとびっこを踏む程です。
筋肉痛が軽い痛みで済むように、出来るだけ早くつっている状態を解放してあげなくてはいけませんね。

次につらないための予防と、それでもつってしまった場合の対処法について。

 

筋肉をつらさないために

ミネラル不足を防ぐ

体内で生成されないミネラル、食することで筋痙攣に影響があるのであれば、積極的に試したいものです。
マグネシウム: アオサ、ワカメ、ヒジキなどの海藻類、ナッツ類などに多く含まれます。
カリウム: 長いもやさつまいもなどイモ類、バナナやキウイなどの果物などに多く含まれます。
カルシウム: 納豆や豆乳など大豆製品、牛乳やチーズ、ヨーグルトなど乳製品、ししゃもやしらすなど、骨ごと食べられる魚などに多く含まれます。

運動中、寝る前の水分補給

運動中だけでなく、睡眠中もコップ2杯ほどの汗をかくと言われています。高齢者ですと夜中何度も起きてトイレに行く回数も多いかと思います。
体から排出される分の水分補給を心がけて下さい。

筋肉をほぐす

ストレッチやマッサージなどすることで、筋肉の緊張や疲労を和らげてあげることも、センサーの働きに影響すると言われています。

おまけ

私論でいう睡眠中の下肢などの力みがつることが原因であって、それも悪夢によるものであるならば、悪夢を見ないためにどうしたらよいでしょうか?
実際に夢をコントロールすることは難しいですが、寝具など、枕の高さや足の高さなどを変えてみることも切っ掛けになるかもしれません。

 

筋肉がつった時の対処法

筋肉がつりそうになってる、と、完全につってしまったでは、少し対処が違ってきます。
もし、まだ完全につってしまっていなければ、まずは落ち着いて深呼吸と共に動かさないことで、やり過ごすことが出来るかもしれません。
焦らずに深い呼吸と共に、そのつりそうな部位以外が緊張しないように、また緊張していたらその力を抜くようにしてください。

完全につってしまった場合、
自力で解除することは大変難しく、第3者の手助けが必要になります。
そうした手助けがあっても解除できるのは、足の裏側モモ裏やふくらはぎの筋痙攣だけで、脛や足指、背中などは効果的な解除方法がほとんどなく、自然解除を我慢して待つしかないようです。
因みに足の裏の解除は、つっている筋肉を伸ばすことが有効なのですが、もも裏などはあまりにも痛く、自力で伸ばすポジションになることはとても難しいです。ふくらはぎであれば、どうにか前屈の姿勢になれれば自力で解除することも出来るかもしれません。それもどの程度の強さでつっているかと、その人の筋肉量などでも違いがあり、筋肉量の多い人は強く緊張することで痛みも強いものとなります。

 

筋肉がつることでかくれた病気の関係

あまり怖がりすぎるのも問題ですが、足がつることが病気との因果関係も想定できるということも事実です。
下肢静脈瘤や閉塞性動脈硬化症など血管系疾患や、甲状腺機能低下症、副甲状腺機能低下症など内分泌系疾患、脳梗塞、脊柱管狭窄症、筋ジストロフィーなど神経筋疾患、糖尿病、肝硬変など代謝異常などなど、その病態にかかることでつると言った症状が出ることがあるようです。
あまりにも長期間続くようであれば、病院で検査することも必要かもしれません。

 

「整体って痛そうだから怖い」という方へ

整体ってバキバキッっと骨を鳴らしたり、痛くされると思ってはいませんか?
もちろん、カイロプラティックのように、ボキボキッっとするのも整体ですし、顔が歪むような痛みに耐えなければならない整体もあると思います。

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当院で実施する整体のテクニック
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「整体って何をするの」という方へ

国立整体院ボディデザインの整体は、緊張した筋肉や、緩んでしまった筋肉を、気持ちの良い刺激で調整し、バランスを整えていくことで、動きやすく、動きたくなる体にしていきます。

動きやすい体になることが、痛みや違和感で苦しい体を改善に向かわせる最短距離です!

慢性、または急性の肩こり、腰痛、ぎっくり腰、膝痛、股関節の痛み、坐骨神経痛、頭痛、首筋のはり、背中のはりや痛み、腕が上がらない、疲れが抜けない、眠れない、むくみ、冷え、、、、、、
人は体に痛みや違和感を覚えると、「良くなる方向」へ体が向かうように試行錯誤をするものです。
しかし、時にその試行錯誤が筋肉を硬くしてしまったり、関節の動きを悪くして可動域を少なくなってしまったり、強引に無理矢理に動かしたりしてしまったりすることで、「良くなる方向」がどちらにあるのか分からなくなってしまうこともあるのです。
見極めはとても難しいですね。

その「良くなる方向」がどちらにあるのか?
体にその方向づけをしてあげるのが整体の狙いです。

そして整体後は?

風船が付いているような、そんな体を目指してます!

整体後は、両足でしっかり真っすぐに立て、「軽くなったな~」って、気持ちよくお帰りいただきたいと思っております。

軽くなった体で、呼吸も楽に足取りも軽く目線も変わり、帰りの景色が違って見えるような、そんな整体を目指しています。

風船が2つ、3つ、4つと付いているような、そんな体でお帰りください。

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