レッスン中、「この筋肉を使って」と言われることありますね。
そんなとき、その意味を理解でき体で正解の表現(動くこと)ができる人はいいですが、言ってることはを理解できても表現できない、言われているような動きにならないとなると、どんどん迷路にはまりこんでしまいますよね。
では「筋肉を使う」とはどういったことなのでしょうか?
初心者ダンサーの皆さんに「この筋肉を使う」ついて。
レッスン中あらゆる場面で、先生から「○○筋を使って」という指導がありますね。または、「○○筋を意識して」なんて場合も。
まず前提として、私たちは「○○筋を使って」「○○筋を意識して」と言われ、果たしてその○○筋を使おうとして使ったり、意識して動かしたり出来るのでしょうか?
日常的な動作において、私たちは筋肉を意識したり、筋肉を使おうと考えて動いたりしないものです。
でももうすでにできる動作であれば、そうしたことが可能なのかもしれません。
ということで、やってみましょう。
例えば、手のひらをこちらに向けて、ジャンケンのグーの動きをする場合、本来ならばその折りたたまれる指や手の平、そして手首から肘までの前腕の屈筋群が収縮することでグーが完成します。
ではそのグーをするために必要な筋肉を動かして、グーにしてみてください。
ちゃんと意識して、筋肉を使ってグーにしてください。
どうですか?
あなたの手はグーになっているでしょうか?
なっていればとりあえず成功ですね。
もし中指だけ立ってしまっていれば、、、危険です(・o・)
さてそこでグーにした感想として、筋肉を意識できた、筋肉を使えた感はいかがでしたか?
実感的なものを感じることができましたでしょうか?
ではもう一度違うやり方でしてみます。
今度は反対の手で前腕に触れながら、グーの動きをしてみてください。
どうですか?
腕に触れながらやってみると、筋肉が動いていることがよくわかります。
ちゃんと筋肉を使えている証拠ですよね。
そのうえでもう一度、触れないでやってみましょう。
さっきよりは動いている感じ、使えている感じを実感できたでしょうか?
どうでしょう?
最初の疑問「果たしてその○○筋を意識して使ったり動かしたりすることができるのか?」について。
今グーの動きが出来たあなたは、明らかにあなたの意志と腕の動きは一致していて、意識によりグーをすることができた経験をしました。
○○筋を使って動かしたり、意識出来たりすることは、可能であると考えていいかもしれません。
であればバレエの時にも出来る可能性があるということです。
あなたは、手の平や前腕などの屈筋群が収縮することで、グーが出来ることを知りました。
そんなあなたの前に、グーが出来ない人が現れたとします。
あなたはこの人にグーのやり方をどうやって伝えますか?
どうやって教えてあげますか?
「指を織り曲げて」って言うでしょう。
こんな風にって、自分のグーを見せるでしょう。
実際に触ってグーにしてあげるかもしれません。
それでもわからなければどうします。
それでもわからないので、あなたは考えます。
グーにする時に使っている筋肉を知っているあなたは、その筋肉を使うように伝えます。
その人は頑張ってその筋肉を使おうとしています。
でも指は少し曲がっているものの、あなたの望むグーにはなっていません。
あなたはもっと前腕の筋肉を意識使うように指導します。
あらゆる表現方法で。
時には筋肉が足りないと筋トレを勧めるかもしれません。
だたどうしてもグーにはならないのです。
それどころか、その人は頑張ってグーをするあまり、腕や肩全体に力が入ってしまい、ついには腕が痛いと言い出しました。
あなたは力を抜いてと言います。
無駄な力を抜いて、前腕の屈筋群だけに意識を向けてそこを使うように指導します。
それでも駄目。。。
その人の前腕をあなたは触ってみます。
前腕に力が入っていないので、前腕に力を入れるように言います。
そしてグーにするように。
その人は言います。
「指が動きません」
冗談ではなく、これと似たようなことがダンススタジオではよくみられます。
筋肉を意識したり、その意識した筋肉を意識して使ったりすることは、あたりまえに出来ると考えます。
ただ、動かしたい動き、表現したい動きができない人に、決して不正解ではなく、一つの正解ではあるのですが、本来使われるべき筋肉を意識させたり、使うように指導してもそれがお互いの成功に結びつくことは稀で、そのほとんどが複雑なもの、似て非なるものになってしまうように感じます。
正解の動きが出来ていて、その動きに注意を向けていけば、いずれ筋肉の動きにはたどり着くでしょう。
しかし正解の動きを導き出すために、先に筋肉に意識を向けてしまうと、本来のスムーズな動作に結びつかなくなってしまうことのほうが多いように感じています。
教えるのも、教わるのも難しいもんです。
では初心者の皆さんは、この「○○筋を使って」「○○筋を意識して」という指導に、どのように対応するべきでしょうか?
例えば勉強で記憶が苦手なあなたに向かって、先生がもっと大脳皮質を動かしてとか、海馬を使ってとか言ってきたら困っちゃいますよね。
ただ記憶している時にそれらが敏感に反応していることが確かなら、意識して使うことが出来なくても先生の言っていることは間違いではないのかもしれません。
と言って、そう言われたからと言って本気でそこを意識しようとしたり、使おうとして記憶できるとは思いませんよね。そんなイメージぐらいで十分なわけです。
「○○筋を使って」「○○筋を意識して」もそんなイメージぐらいに思っておくことがいいのではないでしょうか。
それで実際にその動き表現が出来た時に、言われたようなイメージ通りであったなら、その時に先生の言わんとしたかったことがさらに理解できると思います。
先ほどのグーの動きが出来ない人ですが、何かをその手に握らせてあげると、スッと握る感覚、グーにする感覚が掴めるかもしれません。
私たちの体は、何かの対象が実際にあると、それに反応することはとても得意なんです!
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